株式採点ソフトウェアを提供する米企業エマージェント・バイオソリューションズ社(NYSE:EBS)の株が、第3四半期決算とアフリカでの新型MPOX(天然痘およびモンキーポックスウイルス感染症)治験が好感され続伸している。
同社は第3四半期の売上高が2億9380万ドル(約3億2300万ドル)を報告し、前年比9%増を記録。会社側は今年度の売り上げ見通しを2億6500万ドルから3億1500万ドルとしていたが、これを大きく下回った形だ(コンセンサスは2億9750万ドル)。
調整後の1株当たり利益は1.37ドルを記録、前年同期の1.09ドルの損失からの大幅な回復を果たし、コンセンサスの0.14ドルを上回った。
ナルカン(ナロキソン塩酸塩)鼻スプレーの売上高は、3,530万ドル(約3,9500万ドル)と前年第3四半期における処方箋のナルカン販売中止によるものとみられる低いカナダの小売販売に一部相殺されたもの。この措置が理由となり、OTC(市販の意)のナルカンの出荷が低下した。
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炭疽症MCM(医療被災者用医薬品)の売上高は1,140万ドル(約12,000万ドル)となり、天然痘MCMの売上高は1,327万ドル(約1億4600万ドル)と比較すると5倍以上に跳ね上がった。
会社側の見通し: エマージェント・バイオソリューションズは、株式の2024年の売上高に関する見通しを1,065億ドルから1,125億ドルに引き上げた。コンセンサスは1,123億ドル。
今回の見通しには、今後の予測よりも低い4億2000万ドルから4億3000万ドルの商品売上高が含まれている。
2024年のMCM製品売上高の見通しは、先行して予想されていた4億5500万ドルから4億9000万ドルからはるかに高い5億1000万ドルから5億5000万ドルに引き上げられた。
サービス部門の売上高は1億500万ドルから1億1000万ドルの見通しであり、先行する1億2000万ドルから1億3000万ドルの見通しよりも低い。
同社は2024年の純損失が2億3300万ドルから1億8300万ドルの見通しを発表し、先行する3億1400万ドルから2億7400万ドルの損失幅を下回る見込みであるとしている。また、調整後のEBITDAは1億8000万ドルから2億ドルに設定されており、先行する1億4000万ドルから1億8000万ドルの予測を上回っている。
これに先立ち、エマージェント・バイオソリューションズは、新型MPOXの治療におけるブリンシドホビル(天然痘治療薬テンベクサのブランド名)の臨床試験が、アフリカの疫学的流行病および予防センター(PANTHER)が主導し、世界保健機関(WHO)アフリカセンターが支援する試験に含まれることを発表した。
今回の研究では、ブリンシドホビルが新型MPOXウイルスの治療における安全性と有効性について評価される予定だ。この試験は、数週間以内にコンゴ民主共和国とその隣国で開始される予定だ。
株価動向: 本日の最新チェックでEBS株は11.80ドルで28.3%上昇している。
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