ストリーミングサービス大手Netflix Inc.(ネットフリックス)(NASDAQ:NFLX)は、新たに10億ドル(約1110億円)の投資を発表し、メキシコの視聴覚産業への取り組みを強化している。
Co-CEOテッド・サランドス氏の声明によると、同社は引き続き地元コンテンツの制作への取り組みを強調している。
今後4年間にわたって実施されるこの投資は、メキシコ全体で雇用機会を創出し、視聴覚産業の発展を促進することを目指しており、Netflixがメキシコのクリエイターとの持続的なパートナーシップを強調している。その背景には、この投資がアカデミー賞などの各賞を受賞した作品の生産にも大きく貢献しており、Netflixにとってメキシコとの関係は重要なものとなっている。
サランドス氏はメキシコの大統領記者会見での基調講演で、Netflixが地元の人材との長い歴史について語った。
「この国はNetflixの歴史の中で特別な場所を占めています。10年前、つまり私たちがアメリカ合衆国以外で初めて制作したシリーズ、『クルーズ家のボス』(原題:Club de Cuervos)ができたのはここ、メキシコです。この作品はメキシコのために、メキシコで制作されたもので、これがNetflixのローカルプログラミング戦略の礎となりました」とサランドス氏は述べている。
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その後、Netflixはメキシコで制作されたいくつかのアカデミー賞受賞作品を獲得し、メキシコのクリエイティブ産業への取り組みを強化している。
サランドス氏は、メキシコで制作された映画やシリーズごとに地元の制作会社が協力しており、それによって国内経済に大きな利益がもたらされていると強調した。
例えば、映画『ペドロ・パラモ』の制作によってメキシコのGDPには37億5000万ペソ以上が追加され、何千もの雇用が創出され、伝統的な職人技術が支援されたという。
Netflixは、メキシコでのパートナーシップを形成し、コミュニティーのあらゆる形態で数百本の映画やシリーズを制作する予定だ。
Netflixは、同社の施設を強化するためにチュルブスコ・スタジオと協力していく予定だ。
株価の騰落:本件発表を受けて、先週木曜日にネットフリックスの株は前日比1.80%安の1,024.54ドルで終了した。
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