宇宙探査会社(The Exploration Company、TEC)は、再利用型宇宙カプセル「ニュクス(Nyx)」の開発をさらに進めるため、1億6000万ドル(約18億円)の資金調達が成功したと発表した。
出来事の詳細:この資金調達ラウンドは、リスクキャピタルファンドのBalderton CapitalとPluralを中心に行われた。フランスおよびドイツ政府の支援を受けたイニシアティブであるフランス・テック・スヴェラネテ(French Tech Souveraineté)、ディープテック&クライメートフォンド(DeepTech & Climate Fonds)も追加のサポートを提供した。CNBCは、ニュクスカプセルは再利用が可能であることがその大きな特徴で、地球大気圏に再突入し、複数のミッションに使用できると報じている。
TECの創業者兼CEOであるHélène Huby氏は、宇宙旅行への需要が増加していると強調し、「それは大きな市場であり、年率10%を超えて成長しています」と述べた。
TECは現在、ニュクスの第2バージョンを開発中であり、来年に打ち上げる予定で、最終バージョンは2028年を目標にしている。このプロジェクトの一部資金は欧州宇宙機関(ESA)が提供している。同社はすでに、Starlab社とAxiom Space社との間で契約を含む合意において8億ドルの資金を確保している。
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なぜ重要なのか:宇宙産業は変革期にある。民間企業は、2021年の「宇宙競争2.0」とも呼ばれる状況で重要な役割を果たしている。この転換点は、2011年に公民連携に焦点が移され、スペースXがファルコン打ち上げ車両とドラゴン宇宙船を駆使して重要なプレイヤーとして台頭したことがきっかけだった。
10月、CEOのエロン・マスク氏が率いるスペースX社は、スターシップが地球に戻った後にブースタープロペラを捕捉することに初めて成功した。スターベースの打ち上げ塔は機械アームでそのプロペラを捕捉した。この飛行試験の主要目標は、スターシップの設計の再利用性を実証することだった。
しかし、スターシップは6回目の試験飛行で最近遅れを取った。この飛行は11月19日に再試行予定で、前回同様の手法でスターシップのブースターを打ち上げ地点で捕捉し、上段ステージをインド洋に着水させる予定だ。
過去の飛行:スターシップの10月の5回目の飛行試験では、スターシップはスターベースから打ち上げられ、ブースターはスペースへのスターシップの推進後に地球に戻ってきた。そのブースターはのちにスターベースの打ち上げ塔によって捕捉された。
マスク氏はまた、スターシップに乗って人間を火星に持ち込む計画も進めている。マスク氏は9月に、火星への初のスターシップの打ち上げは2026年に行われる予定だが、その飛行には乗組員は乗らないと明かした。
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画像提供:TEC