アメリカ連邦控訴裁判所が12月上旬、TikTokの禁止措置を一時停止する動きを拒否したことで、同アプリは全米での使用が禁止される可能性が浮上している。TikTokが禁止された場合、ユーザーたちはどのようなアプリに時間を費やすことになるのだろうか、見てみよう。
ポイント ほとんどのSNSユーザーは複数のアプリを利用している。Apptopiaのレポートによると、Snapchatユーザーの約70%はTikTokを活用している。
1日の平均利用時間は33分であるSnapchatユーザーは、TikTokも利用しているユーザーは1日あたり38分をアプリに費やしている。
次に読むべきは米国株式市場のリーディングカンパニー(NYSE:SNAP)はTikTokの禁止措置によって利益を得るかもしれない。これは、TikTokユーザーが一部の利用時間をSnapchatに移すだろうからだ。Snapchatを利用するユーザーの約70%がTikTokも使用していることを考えると、TikTokの使用が禁止された場合、Snapchatでの利用時間が増える可能性は高い。
Apptopiaによれば、Alphabet, Inc. (NASDAQ:GOOG)(NASDAQ:GOOGL)のYouTubeユーザーのうち、TikTokも利用しているユーザーは54%である。これは、ユーザーがこれらのアプリを「代替品」として捉えているため、もしくは動画の投稿ができれば1つのプラットフォームで十分だと思っているためである。
しかし、YouTubeユーザーの1日の平均利用時間は84分である。YouTubeユーザーのうちYouTubeとTikTokの両方を利用しているユーザーはYouTubeで1日74分しか利用していない。したがってTikTokの禁止措置が取られた場合、YouTubeが「代替品」として利用されるようになる可能性がある。
Apptopiaのレポートは、Reddit, Inc.(NYSE:RDDT)もTikTokの禁止措置から利益を得ることができると強調している。RedditユーザーのうちTikTokも利用しているユーザーは60%である。両アプリを利用しているユーザーはRedditで1日19分しか過ごさない。Redditユーザーの1日の平均利用時間は25分である。
Redditユーザーの60%がTikTokも使用しているという数字は、TikTokに関心を失ったりアクセスできなくなった場合、Redditでの利用時間が増える可能性があるということを意味している。
次に読むべきは 12月9日、TikTokは、米最高裁がこの事案を審議する間、禁止措置を遅らせるための仮処分の申し立てを行ったと発表した。
この申し立てが却下され、かつTikTokが売却されなかった場合、TikTokは2025年1月19日に米国での使用が禁止されることになる。
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画像:Shutterstock