9月、中国当局は、医薬品部門におけるアストラゼネカ(AstraZeneca Plc、NASDAQ:AZN)の現職および元社員5名を留置し、医薬品部門での総合的な調査の一環として話題になった。
この調査は、データプライバシー法の違反と、未認可の抗がん剤の中国への輸入に焦点を当てている。
アストラゼネカCEOのパスカル・ソリオ氏は、中国の政策には準拠しており、当局との間で留置に続く取り組みについても密接に連携をとっていると語った。
中国の金融メディアYicaiの報告によると、アストラゼネカ中国(AstraZeneca China)の上級幹部たちは、中国の医薬品業界で近年最大規模のスキャンダルの一つに関与している可能性があるとされる重大な保険詐欺事件に巻き込まれている。
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同報告書によれば、レオン・ワン氏(AstraZeneca Chinaの社長)は、公安局と監察委員会など複数の中国政府機関を巻き込んだ急速に拡大しつつある調査に協力しているという。
アストラゼネカは、レオン・ワン氏が中国当局による継続中の調査に協力していると説明している。アストラゼネカは、中国現地法人の現地総支配人のもとで中国での事業を引き続き運営しているとも補足している。
中国での販売概要
この続報によると、タグリッソ(Tagrisso)の販売に関わる不正行為が明らかになっている。タグリッソは、アストラゼネカのがん治療薬の中で最も売れており、2023年の売上高は約58億ドルを割り出したという。
報告書によると、一部のスタッフは患者に保険適用のタグリッソ治療を受けさせるために遺伝子検査の結果を偽造していたという。
過去3年間で、アストラゼネカの中国地域の多くの支店で、多数の保険詐欺事件が明るみに出てきた。
これらの実例では、地域マネージャーや地区マネージャー、さらには幹部が、販売ノルマを満たすために社員に非倫理的な手法を使うよう指示を出していたとされている。
アストラゼネカは、声明で「私たちは、中国での継続中の調査を含む憶測の報道に関して、コメントをすることはありません」と述べた。
同社はまた、『私たちが要請されれば、中国当局との間で十分に協力する』とも追加している。
株価動向: 現時点で、火曜日にはAZN株は6.75%安の 66.61ドルで取引している。
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