スウェーデンの大手ゲーム会社、Embracer Group AB(OTC:THQQF)は、同社のゲームの遅れやスタッフ削減、リストラに取り組む中、売上の急落と純損失の増加を公表しました。
Q2決算の概要:売上減と損失の増加
9月30日に終了した四半期の純売上高は855億クローナ(約77.4億ドル)で、前年同期比21%減を記録しました(出典GamesIndustry.biz)。
PCと家庭用ゲームからの収益が最も大きな打撃を受け、新作リリースがほとんどなく、Disney Epic Mickey: Rebrushedなどの既存タイトルの受けが賛否両論のため、年間比46%減の212億クローナ(19.2億ドル)に転落しました。
モバイルゲームも8%減の135億クローナの収益を記録。同社は純損失が3億9,000万クローナと、昨年同四半期の5億6,200万クローナの損失と比べ、若干改善を記録しました。
半年の決算:損失と人員削減
Embracerは2025年度上半期の数字で、前年同期比、純売上高の23%減の1440億クローナ、純損失の2.58兆クローナ(昨年は1.69兆クローナの利益)という数字を報告しました。
従業員の削減は、同社の大規模なリストラの一環であり、ゲーム開発者は10,654人から6,250人に、総人数は15,701人から10,450人へと減少しました。
ゲームの遅れとスタジオの売却
Embracerの収益減少の大きな要因は、主要新作の不足と、バックカタログの売上が予想を下回ったことです。
同社はまた、GearboxとSaber Interactiveの一部を売却し、それにより古いタイトルからの収益が影響を受けました。CEOのLars Wingefors氏はこう述べています。「当社のPC / コンソールおよびエンターテイメント&サービスセグメントの一部は、主に中小規模リリースのための遅れと低いROIのため、依然として業績が振るわないままです」
Embracerは最近、債務削減と業務効率化の一環として、1.2兆ドルの取引でEasybrainをMiniclipに売却しました。
同社は長期的な成長を見据え、特にKingdom Come: Deliverance 2の2025年2月11日のローンチに強い興味を持つと予想しています。
見通し:リストラと将来への焦点
Embracerは今年度の決算を通じて、企業の収益が低くなると予想し、同社のWingefors氏は、債務と資本支出を削減することで、「長期的な価値創造のためのより強固な基盤を作り出した」と述べています。
Embracerは、事業年度末までにAsmodeeを分社化する計画を進めるとともに、そのポートフォリオを事業のコアセグメントに再集中します。
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