米国株式市場で、Keros Therapeutics, Inc.(カロス・セラピューティクス社)(NASDAQ:KROS)の株が前営業日大幅安で推移している。その要因は、同社が心臓動脈肥大症患者を対象とした第2相試験「TROPOS」で、治療薬「Cibotercept(KER-012)」の2つの投与量において、投薬中止を自主的に決定したことが明らかになった。
この決定は、臨床試験において予期せぬ副作用が観察されたことを受けたものである。
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心膜滲出液の投薬中止について
心膜滲出液とは、心臓を覆う袋である心膜に過剰な液体がたまることを指す。この液体が心臓に圧力をかけ、正常に機能するのを難しくさせることがある。
「TROPOS」試験はすでに完全に登録が締め切られており、継続中の試験データのリスクと利益を独立したデータモニタリング委員会(DMC)の一部メンバーと、カロス社の一部の無記名のメンバーが評価した結果、1.5 mg/kgの投与量については投薬を継続するという方針が示された。
また同社は、3.0 mg/kgおよび4.5 mg/kgの2つの投与量についての投薬中止と、1.5 mg/kgの投与量については継続するという決定にあたって、この試験の独立したDMCとの協議を重視している。
同社は、この試験においてすべての治療薬に関する継続中の安全性と有効性のデータ収集を続ける意向だ。
なお、この試験のすべての治療薬に関するトップラインデータを2025年第2四半期に発表するという見通しは変わっていない。
株価情報:前営業日時点でKROS株は74.1%安の17.80ドルで取引している。
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