国家交通安全局(NHTSA)によれば、ジェネラル・モーターズ(General Motors Co.)(NYSE:GM)のCruiseロボタクシーに関する調査を打ち切ったという。これは同社が事業運営を停止したことを踏まえたものだ。
出来事の詳細:2023年10月、NHTSAは、2件の事故が発生したとの報告を受け、Cruiseロボタクシーについての調査を開始した。規制当局は、Cruise社製の自動運転車両と歩行者との間で起こった5つのインシデントを認識しており、うち3つに負傷者が出たと発表した。規制当局によると、これらの車両はいずれも事故を回避できず、全5件の事例で回避を試みたという。
調査が開始された後、2023年11月、Cruiseは自動運転システム(ADS)の欠陥に関して950台の乗用車にリコールを発表した。
規制当局は、Cruiseがリコールを行ったことを踏まえ、この調査を2024年1月26日に打ち切った。規制当局は、同社は事業運営を停止し、自動運転システムのバージョンは公共道路で運行されていないとしている。
なぜ重要なのか:GMは2023年12月、Cruiseのロボタクシー開発をこれ以上は資金提供しないと発表したばかりだったが、代わりに、この大半の株式を保有する部門を同社の技術チームに統合するという。
GMは、このロボタクシー開発作業には、スケールを拡大するためには相当な時間とリソースが必要であると主張した。そして、ロボタクシーマーケットがますます競争が激しくなっているとも付け加えた。
2023年10月まで、Cruiseはアルファベット(Alphabet Inc.)傘下のWaymoというアメリカの主要なロボタクシープレーヤーの一つであった。その頃、Cruiseのロボタクシーがサンフランシスコで事故に巻き込まれたことを受け、同社は全米での事業を一時的に全面中止した。この事故により、同社の事業活動は強い規制下に置かれることになった。
同年7月、同社は「Origin(オリジン)」と名付けられた自律型乗用車の製造計画をあきらめると発表した。その代わり、自動運転事業には次世代のシボレーボルトを活用する予定で、この新たな方針には、製造コストや、ペダルのない自動車に関する規制が「不確実な」という理由があるとしている。
同年10月、メアリー・バーラ(Mary Barra)CEOは、Cruiseは年内にはドライバーレス車両の運転を再開しようとしていると述べたが、結局、同社は12月に事業活動を停止した。
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