『アップル』(NASDAQ:AAPL)が人工知能(AI)と拡張現実(AR)の分野で大きな課題に直面しているとの報道が出ており、これは同社の製品革新能力の低下を示唆している可能性がある。このニュースが発表されたにもかかわらず、アップルは過去最高の四半期収益を記録した。
Bloombergの専門家マーク・ガーマン氏は、最新の週報「Power On」で、アップルのAIとARに関する取り組みは『三星電子』、『アルファベット』(NASDAQ:GOOGL)、Google、中国の様々な携帯電話メーカーといった競合他社に大きく遅れをとっていると明らかにした。アップルは、Apple IntelligenceをAIのリーディングソリューションとして位置づけるために努力し続けているが、そのプラットフォームは競合他社から数年の大きな遅れをとっている。
また、ARへのアプローチもアップルにとって困難なものとなった。同社のアプローチは技術面で印象的であるものの、消費者の間で軽量のメガネを好む声が強く、現時点ではアップルはそのような製品を提供していない。
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アップルの悩みは、同社のフラッグシップ製品である『iPhone』にも波及しており、2020年以降大幅なアップデートがなされていない。アップルの基本的な部分は引き続き強固であり、相当な収益を上げているが、こうした課題は、同社の製品開発のエッジを失う可能性を示している。
アップルのAIとARにおける苦戦が、同社の将来の革新能力にも大きな影響を及ぼす可能性がある。アップルがこれら新興分野における競合他社とのスピードについていけていないことで、同社の市場ポジションと収益性が長期的に影響を受ける可能性がある。
さらに、最も重要な同社の製品である『iPhone』における大幅なアップデートの欠如も、市場シェアと消費者ロイヤリティに影響を及ぼす可能性がある。
このような課題が、急速なテクノロジー業界における持続的な革新と適応の重要性を強調している。
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出典:Shutterstock