Ford Motor Co. (NYSE:F) の英国部門の責任者であるLisa Brankin氏は、電気自動車の需要を高めるため、自動車1台あたり最大5,000ポンド(約6,350ドル)の消費者のインセンティブを政府に提供するよう呼びかけたとされています。
出来事の内実: Brankin氏は、電気自動車を購入するための消費者への直接支援は、自動車業界が地球温暖化対策の一環として目指す「ネットゼロ」(=二酸化炭素排出量ゼロ)の目標に向けた重要な一手であり、そのためにはインセンティブが不可欠だと述べました。Sky Newsが報じたところによれば、電気自動車への需要はネットゼロの目標が設定された時期から減少しており、とも語りました。
Brankin氏は、「2023年までに、私たちは英国でベストセラーの電気自動車を販売したいのですが、それを実現するにはそれなりの利点が必要です」と語りました。
Brankin氏は、「この規定は、電気自動車の2030年までの非常に積極的な軌道を示しており、新型のガソリン車およびディーゼル車の段階的な廃止も示しているものです。私たちメーカーとしては、投資のリターンが必要ですし、電気自動車を売りたいとも望んでいます。私たちメーカーは、ハレウッド工場で(38億ポンド)、ケルン工場で(20億ポンド)の投資を行っていますが、私たちメーカーにとって電気自動車を売ることは重要です。問題は、顧客が私たちの期待に応えるように動いていないということです」と彼女は述べました。
Brankin氏は、このようなインセンティブが「実質的でなければならない」とも付け加えました。
なぜ重要なのか: ヨーロッパの自動車業界は、電気自動車への移行への強烈な課題に直面しており、その中には需要の低迷および中国製電気自動車メーカーとの競争が含まれています。
英国政府は現在、今年の自動車販売台数の22%が電気自動車でなければならないという規定について再検討中で、その割合は2035年に新型ガソリン車および新型ディーゼル車の販売が禁止されるまでの間、年々上昇していく予定です。メーカーは、この目標を達成できない場合、罰金を支払わなければなりません。
英国自動車メーカー協会(SMMT)のデータによると、2023年10月末時点で、フォードの英国新車登録台数は94,519台となり、前年同期比23.7%減少しました。同社は2023年の同時期には123,894台の新車を登録しています。
ただし、同社の車種「Ford Puma」は、引き続き英国で最も売れている車の1つとなっています。