米国において、2008年の金融危機以来見られなかったレベルまで、クレジットカードローンの債務不履行が急増している。2024年の上半期9カ月間にクレジットカード社が大幅な46百万ドルの債務を「回収不能」として処理した。
出来事前年の同期間比50%増のこの数字は、14年ぶりの最高値となり、BankRegDataがまとめたデータで明らかになった(報告)。
Moody’s Analyticsのトップ、マーク・ザンディ氏は、高所得世帯が管理している一方で、米国の下位3分の1の消費者は財政的に疲弊していると指摘している。「今、彼らの貯蓄率はゼロだ」と述べた。
米国第3位のクレジットカード会社であるCapital One(NYSE:COF)は、11月時点で前年同月比2.8ポイント上昇の6.1%となる、年率換算でのクレジットカードの債務不履行率を発表した。
この数字は、1年前の5.2%から上昇している。
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ここ1年間でクレジットカード向けの消費者向けローンの殆ど60百万ドルが不履行とされたが、消費者のクレジットカードには不履行で一カ月以上滞納しているものが370億ドル残っている。「この不履行の傾向が、今後さらなる苦しみを示している」と、消費者信用調査企業WalletHubのオデュッセアス・パパディミトリウ氏は警告している。
なぜ重要か億万長者であるマーク・キューバン氏、ウォーレン・バフェット氏、そして財政専門家であるデイブ・ラムジー氏は、クレジットカードへの不承認を公言している。
バフェット氏は以前、クレジットカードについて友人にアドバイスして、「金利18%で借金があるなら、持っているお金の中で最初にやるべきことはそれを返すことだ。それは俺が持っているどの投資アイディアよりも遥かに優れている」と述べている。
同様に、2014年のデイブ・ラムジーショーに出演した際に、キューバン氏はラムジー氏と一緒に、クレジットカード、債務管理、富の蓄積戦略などの話題について議論している。クレジットカード利用に対する彼の見解を問われた際に、キューバン氏は辛らつに答え、「クレジットカードを使っていたら、お前はお金持ちになりたくないと思っている」と述べた。彼はクレジットカードの債務を返済することが、財務の成功を達成する上での最重要要因であると強調している。
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