バイオテクノロジー企業であるDuality Biologics社は、バイオテクノロジー企業であるBioNTech SE(NASDAQ:BNTX)と共同で開発したBNT324/DB-1311の初の第1/2a相試験のデータを発表した。
このデータは、シンガポールで開催された2024年欧州医学腫瘍学会アジア年次総会で口頭セッションで発表され、局所進行期または転移性固形腫瘍を患う重度の治療済み患者で有望な抗腫瘍活性と扱いやすい安全性のデータが示された。
現在進行中の第1/2a相試験の解析には、様々な種類の固形腫瘍を持つ277人の患者が参加している。
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この試験の主要エンドポイントは安全性と客観的応答率で、副次エンドポイントには応答期間、疾患制御率、無増悪生存率、全生存率が含まれる。
データによれば次の結果が示された。ベースライン後の腫瘍評価が少なくとも1つあるすべての評価可能な患者(n=238)において、全体の未確認の客観的応答率(uORR)は32.4%、疾患制御率(DCR)は82.4%だった。
小細胞肺がんを患う患者(n=73)では、uORRは56.2%、DCRは89.0%となった。
ほとんどの小細胞肺がん患者がBNT324/DB-1311の6mg/kgと9mg/kgを投与されたが、2つの用量群の間にはuORRに差はなかった(それぞれ54.5%と58.8%)。
特筆すべきは、9mg/kg投与時には、免疫療法を事前に受けたがトポイソメラーゼI阻害薬を投与されたことがない小細胞肺がん患者で、uORRが70.4%に達したことだ。
非小細胞肺がんを患う患者の大半は非扁平上皮型組織学構造(n=41)を持っており、uORRは22.0%である一方で、扁平上皮型非小細胞肺がんを患う患者(n=25)はuORRが16.0%であった。
去勢抵抗性前立腺がん患者(n=32)では、BNT324/DB-1311は初期の抗腫瘍活性を示し、uORRは28.0%、DCRは92.0%だった。
画像上の無増悪生存(rPFS)データは解析時には成熟しておらず、rPFSの中央値は7.2ヶ月だった。6ヶ月のrPFS率は94.7%だった。
子宮頸がん(n=4)、肝細胞がん(n=12)、頭頸部扁平上皮癌(n=3)、悪性黒色腫(n=11)などの他の腫瘍タイプにおいても、BNT324/DB-1311はuORRが75.0%、25.0%、100.0%、および36.4%の抗腫瘍活性を示した。
BNT324/DB-1311は、すべての評価対象患者と腫瘍タイプにわたって管理可能な安全性概要を示した。
BNT324/DB-1311は、BioNTechとDualityBioのグローバル戦略的パートナーシップにおける3つの臨床段階のADC候補の1つである。
BioNTechとDualityBioの戦略的パートナーシップから選択された複数のアセットを組み合わせた臨床試験が、様々な固形腫瘍診断に計画されている。
株価動向:本日最終チェック時点でBNTX株は3.01%高の122.42ドルで取引を終えている。
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