Rivian Automotive Inc. (NASDAQ:RIVN) とLucid Group Inc. (NASDAQ:LCID) の株価が、トランプ元大統領が重大な電気自動車政策の変更を発表したことに伴い急落した。これによって、近い将来、両社の株に暗い兆しが見られるとの見方も出ている。
出来事:Benzinga Proによると、トランプ元大統領が就任初日にEV政策に関連する大統領令に署名した後の過去2回の取引セッションで、Rivianの株が10.93%下落し、Lucid Groupの株が12.70%下落した。
これらのEVメーカーの株式は、トランプが7500ドル相当の減税を打ち切るとの憶測により圧力を受けている。
Benzinga Proによる日次移動平均のテクニカル分析によると、Rivianの株は短期的には売り圧力がかかっており、一方で長期的なサポートは保たれている。一方、Lucidの株は推移の一貫性が見られる。
Rivian Automotive
水曜日、RIVNの株は1株12.69ドルで取引を終え、8日間の単純移動平均(SMA)13.66ドルと20日間SMA14ドルを下回っていた。さらに、50日間SMA 12.82ドルを下回っていた。
この株は、200日移動平均12.28ドルより上に位置しており、長期的にはこの水準でサポートが期待される。
一方、相対力指数(RSI)は43.52となり、逆張りのチャンスも示唆されている。
Lucid Group
水曜日、LCIDの株は1株2.67ドルで取引を終え、8日間の単純移動平均(SMA)2.96ドルと20日間SMA3.08ドルを下回っていた。また、200日間のSMAが1株2.93ドルで上回っているため、株価は騰勢を示している。
一方で、この株は50日移動平均の2.59ドルより上に位置しており、サポートを形成している。したがって、推移は一貫していると言える。
相対力指数(RSI)は41.69であり、この株は逆張りのチャンスを示している。
トランプ元大統領がこのような動きを取った理由
株価の重要性:トランプは大統領令によって、2021年にバイデン大統領が定めた2030年までに全米でEV販売が50%になるという目標を取り消した。
さらに、トランプ元大統領は、EV充電インフラのための50億ドルの未使用資金を停止した。この政権はまた、自動車メーカーによる2032年までにEV販売が30%から2032年までにEV販売が56%になるよう求められている排気ガス規制を見直す予定だ。 さらに、トランプはカリフォルニア州のゼロエミッション車規制(11州で採用)についても異議を唱える計画だ。
Tesla Inc.(NASDAQ:TSLA)のCEOを務めるエロン・マスク氏は、主要なトランプ支持者であり、2024年7月16日付けのX社の投稿で「補助金を取り上げるべきだ。これはテスラだけが助けられるだろう」と語っている。
これに続いて、Teslaが5年以上ぶりに最低の利益率を報告した四半期決算の電話会議中、マスク氏は「競合他社にとっては壊滅的であり、テスラにとっても少しは損害が出るだろう。しかし、長期的にはおそらくテスラにとっては実際に良いことになるだろう」と語った。
電動トラック、SUV、配送バンで知られるRivianにとっては、減税が取り消されるリスクとEVインフラの資金が削減される可能性があり、その結果、プレミアム車両に対する需要が減少する可能性がある。もう一つの新興EVブランドであるLucidも、政府のインセンティブとインフラのサポートが削減されるという同様の課題に直面することになる。これらの要素は、企業の成長にとって重要な要素である。
株式先物市場では、リブニア・オートモーティブの株が前場で0.39%下落し、ルーシッドの株が1.50%下落している。
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写真提供:リビアン