アリゾナ州グレンデールで保守派政治評論家チャーリー・カークの追悼式が行われ、そこで米大統領ドナルド・トランプと、テスラ(NASDAQ:TSLA)およびスペースXのCEOである億万長者のイーロン・マスクが数か月ぶりに顔を合わせた。この出会いを受けて和解の可能性が浮上している。
イーロン・マスク、ドナルド・トランプと対面
2人は日曜日にグレンデールのステートファーム・スタジアムで開かれたカークの追悼式で再会した。トランプとマスクは握手を交わし会話を交わし、笑顔を交換しているのがフォックス・ニュースの動画で確認できる。追悼式には、JD・ヴァンス副大統領、ピーター・ヘグセス戦争長官、ショーン・ダフィ運輸長官など、他の著名人も出席した。
X(旧Twitter)上のホワイトハウス公式アカウントでも2人の写真が投稿され、意見の相違を乗り越えたのではないかとの憶測がさらに広がった。
イーロン・マスクとトランプ陣営の過去
マスクとトランプ陣営との親密な関係は、昨年の大統領選を控えた時期に始まった。マスクはトランプ陣営に2億5000万ドル以上を寄付したのだ。
トランプの勝利後、マスクは政府の一員となり、連邦政府の無駄遣いを削減することを目的とした政府効率化局(DOGE)の責任者となった。同局は政府内で数千の職を削減している。
しかし、トランプが採択した一連の反EV政策の終了などを盛り込んだ「大いに美しい法案」を巡って2人の間に不一致が生じた。マスクとトランプは公に不和を表明し、マスクはトランプの性犯罪者ジェフリー・エプスタインとの関係の深さを含めてトランプを非難した。
マスクはまた、新たな政党を結成すると、スペースXをNASAのミッションから撤退させると脅した。結局マスクは政権を去り、最近では公の場で政府は「直すことができない」と発言した。
和解の可能性
2人の間の和解の可能性についてはしばらく話題になっており、MAGA(アメリカを再び偉大な国にする運動)やアメリカを再び偉大な国にする運動の支持者の多くがマスクの復帰を望んでいる。特にヴァンスは、マスクがキャンプに復帰することを期待していると最近語っている。
トランプはまた、最近のインタビューでマスクのことを「80%は超天才だ」と呼んだ。しかし同時にマスクには「20%の問題」があり、それに取り組む必要があるとも述べている。トランプはまた、マスクが別の政党を結成しないことを願っている。
テスラ、スペースXにとっての意味
2人の和解は、マスクの企業にとって追い風となる可能性がある。マスクが10億ドルの株式購入を行ったにもかかわらず、テスラには依然として不確実性が漂っている。
政権による排出基準の縮小は、ZEVクレジット販売を通じて得られるはずだった数十億ドルの収益をテスラにもたらすことになった。しかし、FMVSS(連邦車両安全基準)を見直すことによる自動運転規制の緩和という政権の決定はテスラに利益をもたらす可能性がある。重要なことに、NHTSA(国家道路交通安全局)のトップに選ばれたトランプ氏の側近であるジョナサン・モリソンは、自動運転車に対してより厳しい監視を求めている。
トランプとマスクの関係改善は、トランプのゴールデンドーム計画に関する最近の国防総省のブリーフィングで無視されたと報じられたスペースXにも追い風となる可能性がある。
スペースXはこの計画の先駆者だった。2人の間の緊張を和らげることは、スペースXがゴールデンドーム計画に再び参加するのに役立つかもしれない。この会社は、レーザー追跡技術を明らかにし、米宇宙軍のために21基の衛星を軌道に投入した。これらの事例はどちらも同社の後ろ盾となり得るものだ。
こちらのリンクをクリックして、Benzingaの『モビリティの未来』特集の続きをご覧ください。
次に読む:
写真提供:Shutterstock.comのRKY Photo