2008年のサブプライム危機を的確に指摘したことで知られる投資家スティーブ・アイズマンは、IPOの急増や個人投資家の熱狂が大きな価格変動をもたらしている現在の市場環境について、これがバブルに似ているかどうかについて意見を述べた。
「まだ」バブルではない
土曜日、アイズマンは自身のポッドキャスト『The Real Eisman Playbook』で、Coreweave Inc.(NASDAQ:CRWV)、Figma Inc.(NYSE:FIG)、Atco Ltd.(OTC:ACLLF)といった株価の上昇を見せている銘柄の背後にある株のラリーについて話した。「これはバブルに入ったということなのだろうか?まだだと思う」「人は熱狂することもあるが、評価はすぐに修正される」
アイズマンは過去10年間の投資家の認識の変化を強調し、「10年前の投資家の態度は、『君はすごい会社なんだろう?じゃあ証明してみろ』だった。今は、投資家は『君はすごい会社だろう?』と考えている。」と言った。
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アイズマンは個人投資家、特にソーシャルメディアによって増幅された個人投資家の動きがIPO銘柄の初期の勢いを生み出していることが多いとも述べ、Atco社の例を挙げた。同社は「ミーム」的な株の熱狂に関連した鞭打ちのような売買を見せているという。
「評価はまちまちである」とアイズマンは、利益が限られている、もしくは利益がない企業を評価することの難しさを指摘する。しかし、本物のバブルと異なり、泡が長期間持続するのではなく、多くの新規上場株は初期の値上がりの後に急速に修正されている。
アイズマンは、現在の相場サイクルをバブルと呼ぶことに対して視聴者に注意を促し、「まだだと思う」と語ったが、自身は市場に投入される新しいIPOを注意深く見ているという。
アイズマンは住宅市場暴落の懸念を否定
1週間ほど前、アイズマンは自身のポッドキャストで住宅市場の暴落に対する懸念を否定し、「人々は世界の終わりを予測するのが好きなだけだ」と語った。2008年の金融危機を見事に予測したアイズマンは、2025年に同様の事態が発生する兆候は見られないと述べた。
しかし、ロゼンバーグ・リサーチのデイビッド・ローゼンバーグのように、市場に膨れ上がるバブルを警告し続けている専門家もいる。
「我々は巨大な価格のバブルの中にいる。そして、価格がマイナスの基礎的条件にもかかわらず上昇している時、それが価格のバブルであることを意味する」と彼は言った。先週の雇用統計の修正レポートでは、91万件の雇用が消失した。
同様に、テクノロジーアナリストのベス・キンディグは現在、AIソフトウェア分野でバブル形成の警告を発している。「AIソフトウェアは本当に研究開発段階にある」とキンディグは説明した。「私はソフトウェアレイヤーでバブルが起こっていると考えている」
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