2008年のサブプライム住宅ローン危機を予測し、2015年の映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」で描かれた投資家のスティーブ・アイズマンは、2025年に同様の危機が起こる兆候は見られないと述べた。
市場の動態は根本的に異なる
月曜日にポッドキャストThe Real Eisman Playbookで話したアイズマンは、不動産市場の崩壊の可能性についての懸念を一蹴し、現在の市場の動態は根本的に異なっていると述べた。
「今日の住宅市場の問題はサブプライムローンとは関係ない」とアイズマンは言った。代わりに、連邦準備制度理事会(FRB)のパンデミック時の利下げに続く住宅ローン金利の急上昇の影響を指摘している。
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アイズマンによると、既存の住宅所有者は3000万件、3〜4%の30年ローンに借り換えたのに対し、新規購入者は6〜7%の金利に直面している。この断絶が市場の凍結につながっているという。
「住宅市場はロックされている」とアイズマンは述べ、買い手と売り手は数年前に比べて住宅ローン金利の違いが急激に拡大したことでにらみ合いとなっていると説明した。このことは、同じ月々の支払いでは住宅価格を半分に削減する必要があるという状況を招いている。
アイズマンはまた、今日の市場におけるサブプライム貸付の役割を過小評価した。「ドッド・フランク法以降、銀行規制当局はサブプライム住宅ローンの資本要件を非常に高く引き上げたため、銀行は基本的にローンを組まなくなった」と指摘、いくつかの小さな金融会社はいまだにローンを発行しているものの、「小規模な業界にすぎない」と付け加えた。
「人々は世界の終わりを予測するのが好きなだけだ」とアイズマンは言い、過去に世界の終わりを予測したことのある者としては、「また予測しようとは思わない。そしてそれを裏付ける証拠は見当たらない」
住宅市場は不調
S&Pダウ・ジョーンズ・インデシズの債券・商品部門責任者であるニコラス・ゴデックによると、住宅価格は「何年もの間で初めて、より広範なインフレと歩調を合わせることができていない」と述べており、これは住宅価格が資産形成の原動力でなくなったことを示す重大な懸念材料である。
先週、米国の住宅価格が2025年6月に3か月連続で下落したことが報告され、住宅市場の危機が懸念されている。
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