投資家の億万長者ビル・アックマン氏が、最近の13F規制書の申告によると、ナイキ(Nike、NYSE:NKE)の保有割合を15%増やし、一方でチポトレ・メキシカングリル(Chipotle Mexican Grill、NYSE:CMG)の投資を14%減らしていた。
出来事 アックマン氏のファンドPershing Square Capital Managementは、ナイキの株を1880万株、チポトレ・メキシカングリルの株を2470万株保有している。Pershing Squareはチポトレ・メキシカングリルの株主であり2016年から保有していた。
アックマン氏は、最近の数年間は比較的静かな生活を送っていたが、カナディアン・パシフィック・カンザスシティやエア・プロダクツ・アンド・ケミカルズなどの企業での積極的な関与で知られている。それにもかかわらず、彼の投資に関する決定が引き続き注目を集めている。
時を経て、Pershing Squareは最近のチポトレ・メキシカングリルの投資を着実に減らしており、同社は過去数年間の主要な成功物語の一つだ。6月30日時点で、同社はチポトレ・メキシカングリルの株を2880万株保有していた。
合わせて、同13F規制書の申告によると、Pershing Squareはヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(Hilton Worldwide Holdings、NYSE:HLT)の保有割合を26%減らし、540万株とした。
このファンドが最も保有しているのは、投資会社ブルックフィールド(Brookfield)であり、当該株は約3500万株となっている。
なぜ重要なのか アックマン氏のファンドが波乱の多い市場条件を航行し続ける中、このようなポートフォリオの調整が行われたことは重要である。ナイキの持ち分を増やす決定は、同社の成長の見通しに対する自信の投票として受け取れるだろう。
一方で、チポトレ・メキシカングリルとヒルトンの持ち分を減らすことは、新型コロナウイルスの大流行の被害を受けているホスピタリティ部門に対する慎重なアプローチを示唆するものとなるだろう。
これらの動きは、アックマン氏が投資において成長の可能性とリスク管理をバランスよく考慮していることを反映している。
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