アメリカの陸軍外科医が金曜日、アルコールの摂取とがんのリスクについて警告する勧告を発表し、健康警告ラベルの更新を求めた。1988年以来、改訂されていない健康警告ラベルの内容の改定が必要だとして、ヴィヴェク・H・マーシー氏は発表で強調した。マーシー氏は、がん発症におけるアルコールの役割についての証拠が次第に増えているとして、推奨アルコール摂取量の再評価の必要性も強調した。
この勧告の発表に伴い、金曜日の朝の取引でアルコール関連株は一斉に急落した。
マーシー氏がXで書いたように、「アルコールの摂取量が増加するにつれがんリスクも増加するものの、アメリカ成人のうちがんリスクが増加すると自覚しているのは45%しかいない」という。
マーシー氏は「アルコールはアメリカで年間100,000件のがん症例と20,000件のがん死亡例の原因としてよく知られた、予防可能ながんのリードプレイヤーだ」と述べた。マーシー氏は、アルコールの摂取量が、がんのリスクを増加するアメリカの中での3番目のリードプレイヤーであり、喫煙と肥満に次ぐ、とも付け加えた。
陸軍外科医のこの勧告は、ワシントン・ポストが指摘した通り、乳がん、肝臓がん、大腸がんなど少なくとも7種類のがんとアルコール摂取との直接的な関連性を示唆している。ワシントン・ポストは、乳がんの年間の16.4%がアルコールに帰因されているとし、健康警告ラベルへの義務的な変更が行われるには、次期米国大統領であるドナルド・トランプのもとで就任する新議会によって承認される必要があると指摘している。
アルコールメーカー各社、流通株も反応
大手アルコール会社の株が急落
この発表が発表された後、大手アルコール会社の株は大幅に下落した。
Brown-Forman Corp(NYSE: BF-B)、ジャック・ダニエルズのウイスキーを製造している企業は2.58%下落している。コロナビールやモンダヴィワインの販売会社であるConstellation Brands Inc。(NYSE:STZ)は1.5%下がった。 Anheuser-Busch InBev(NYSE:BUD)は1.84%下落し、Molson Coors Beverage Co。(NYSE:TAP)は3.37%下落した。 一方、Boston Beer Co。 Inc.(NYSE:SAM)、サムアダムスの製造会社は4.26%下落した。 Diageo plc(NYSE:DE)は3.15%下落している。