米国とメキシコが、予定されていた貿易関税の発動を30日間停止するという合意に至ったことが、6月20日(月)に明らかになった。
両国は、再び貿易交渉を行う一方で、麻薬密売や武器の密輸出などの主要な安全保障上の懸念に取り組むことを約束した。
メキシコのクローディア・シャインバウム大統領は、午前10時21分にこの合意を東部標準時(ET)で、ソーシャルメディアのプラットフォームを通じて確認した。
彼女は、フェンタニルの密売に対抗するためにメキシコ北部国境に10,000人の国家警備隊を展開することを示し、また、アメリカがメキシコへの大火力の武器の流入を抑制するという約束を示した。
シャインバウム大統領は「私たちのチームは、安全保障と貿易の2つのフロントで今日から取り組みを始めます」と述べた。
20分後、トランプ大統領はTruth Socialを通じて、シャインバウム大統領との合意を発表し、彼女との会話を「非常にフレンドリーなもの」と形容した。
彼はメキシコが国境の安全保障を守るということを強調し、国務長官マルコ・ルビオ、財務長官スコット・ベセント、商務長官ハワード・ラトニックが主導する高レベルの交渉を行うと述べた。トランプ氏はまた、参加することを示し、より広範な貿易協定に対して楽観的な姿勢を示した。
投資家の心理が急速に改善
トランプ大統領は、3月20日(月)に投資家の心理が急速に改善したと発表した。
米国株を表すSPDR S&P500 ETFトラスト(NYSE:SPY)によると、同ETFの損失率は0.6%に減少し、セッション初期の急落からリバウンドした。
メキシコペソは、当初は2%近く下落した後、急速に下落し1%上昇した。
米ドル/メキシコペソの交換レートも、21.32ドルのセッション高値から20.42ドルに下落し、メキシコ経済見通しに対する改めての信頼が示された。
米国株を表すiShares MSCIメキシコETF(NYSE:EWW)は、セッションの最大2.5%の損失を一転して3%上昇した。
今後の焦点は、トランプ大統領がET午後3時に予定されている、カナダのジャスティン・トルドー首相との電話会談に移る。市場は、カナダにも同様の関税緩和が拡大できるかどうかを推測している。