ケン・グリフィン氏が率いるファンドであるCitadel Advisors LLCが、Palantir Technologies Incの株式保有割合を大幅に削減し、 Nvidia Corpに対してはその3倍以上の株式を保有していることが明らかになった(NASDAQ:PLTR)。これは、同ファンドがSEC(米国証券取引委員会)に提出した第3四半期の13F申告書からわかった。
Citadel、Palantirの株式保有割合を削減
Palantirの株式は今年、NYSEとNASDAQの両取引所で取引されており、これまでのところ約298.37%上昇している。これに対して同期間のNYSE総合指数とナスダック100指数はそれぞれ20%と25%上昇している。
人工知能を活用したツールへのアクセスを提供することを主な事業とする Palantir は、政府や軍との契約によって成り立っている。つまり、このビジネスの性質上、この会社を激しい熱狂をもって支持する、いわゆる「ミームメイキング」と呼ばれることのある人気株とみなされることはないだろう。
しかし、同社の最高経営責任者(CEO)であるグリフィン氏が率いるファンドであるCitadelは、第3四半期において、Palantirに対するエクスポージャーを大幅に削減する方針を明確にした。
同ファンドはコールポジションを91%増やし、プットポジションを55%増やした一方で、三か月間において同社の株式保有割合を568万株から508,086株に大幅に減らした(91%減)。この結果、9月30日時点でその株式の価値は1万8900ドルとなった。
なお、同ファンドが保有する Nivida の株式保有割合は、第3四半期末時点で188,200万ドルである。
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Citadel、Nvidiaの株式保有割合を増加
一方で、Nvidiaの株式も今年の約181%の上昇が引き続き続いており、これはナスダック100指数も上回る数字である。また、同社は時価総額を巡ってApple Inc(NASDAQ:AAPL)との間で激しい競争を繰り広げている。先にAppleを上回っていた時期もあるものの、この記事執筆時点でAppleの時価総額は35.51兆ドル、Nvidiaは33.14兆ドルとなっている。
米国最大級のファンドであるCitadel の総投資額は5182億ドルで、これまでに計14,115社に対するポジションを保有している。
同ファンドは第3四半期に、Nvidia の株式保有割合を194%増やし、この結果Nvidia に対する投資額は8億6496万ドルのうち、7,122万株となった。
ヒューアン氏の率いるNvidiaは、第4四半期および2025会計年度に向けて楽観的な見通しを発表した。この楽観的な見通しの背景には、ブラックウェルチップの生産が拡大しているという事実がある。
Palantir および Nvidiaに関するアナリストの意見
ベンジンガの情報によると、Palantirの株式については、18人のアナリストが発表したレーティングに基づき、一株あたりの目標株価が30.22ドルというコンセンサスが得られている。11月25日時点でベンジンガが追跡しているアナリストの中で最も高い株価予想は、BofA Securities が発表した75ドルであり、一方で最も低い株価予想は2023年8月6日に New Street Research が発表した7.5ドルだ。
BofA Securities、ウェダッシュ、ゴールドマン・サックス社の合計18人のアナリストが発表した株価予想の平均は63.67ドルで、その結果、Palantirの株価は3.83%下落する見込みだ。
また、Nvidiaについては、40人のアナリストが発表したレーティングに基づき、一株あたりの目標株価が170.56ドルというコンセンサスが得られている。11月21日時点でベンジンガが追跡しているアナリストの中で最も高い株価予想は、Rosenblattが発表した一株あたり220ドルであり、一方で最も低い株価予想は2023年8月6日に New Street Research が発表した一株当たり120ドルだ。
DA Davidson、Phillip Securities、Truist Securities が発表した合計18人のアナリストによる株価予想の平均は154.67ドルで、その結果、Nvidiaの株価は13.74%上昇する見込みだ。
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