Palantir Technologies Inc. (NYSE:PLTR) の株は依然として好調の動きを見せているが、ヘッジファンドの大物たちは売りを減らしている。
ヘッジファンド、利益を確定
Palantirの株は、66.07ドル(約7,480円)という1年間の株価の高値を記録し、この急上昇で市場の注目を集めているが、ヘッジファンドは(慎重にながらも)売りを減らしている。
「ルネッサンス・テクノロジーズ」の最高経営責任者(CEO)ジム・シモンズ氏と「ARKインベストメント・マネジメント」のキャシー・ウッド氏は、第3四半期に合計300万株以上を売却し、ポジションを削減している。
Palantirの時価総額が約1兆4600億ドルにも上昇したことと同時期に、これらの動きは利益確定のためのスペックレーションを引き起こした。
ルネッサンスのポートフォリオにおけるPalantirの割り当ては2.15%に減少し、一方ARKインベストメントは3.75%のポジションをカットした。
しかし、いずれのファンドも完全な売り一本ではないことが分かり、Palantirの長期的な潜在力に対する信頼の厚さが浮き彫りになった。
PLTRの高い評価、投資家の懐疑的な見方
328.85のP/E比と143倍という前向きな指標(ベンジンガプロのデータによる)を受け、Palantirの評価は依然として投資家を二極化させている。
「Hataf Capital」などの懐疑的な投資家は、これらの指標が過大期待を反映しているとして、同社の株について
「市場は、将来数年間にわたって、卓越しただけでなく、完璧な実行力も維持するという期待を事実上織り込んでいる」と述べた。
同社は第3四半期において、収益の面では素晴らしい成長を見せた。同社は利益を伸長し、AI主導の語りを強化したのだ。しかし、このような勢いを維持することは容易ではないだろう、と批評者たちは警告している。
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小売投資家:両刃の剣
小売投資家は、Palantirの株式のおよそ50%を占めており、これは波乱を増大させる可能性がある。
「Hataf Capital」は、「市場のセンチメントが急変すれば、この所有構造は両方向でボラティリティを増幅し、値動きを速やかに縮小させることができる」と警告を発表している。
懸念が拭えないのは、最近3カ月間にわたり1,200億ドルを超える売却を行った同社のCEOアレクサンダー・カープ氏によるインサイダーセールである。同社の強力な広報活動にも関わらず、この行動はインサイダーの信頼に関する赤信号を上げたのだ。
Palantirの分かれ道
ヘッジファンドは売りを減らしているように見えるが、Palantirの株のパフォーマンスが大幅にのぼる要因は同社がどれだけ目標に到達できるかにかかっている。
同社のAI主導の語りと健全な成長に向けたストーリーが続けば、Palantirの株は引き続き注目の的になりうる- しかし、最近の急伸が示唆を与えるように、前途はそう簡単ではないかもしれない。
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写真:シャッターストック