市場ではボラティリティが上昇しつつある一方で、株価も上昇を続けている。通常、こうした動きは、株価の天井が形成されかけていることを意味する。とは言え、アメリカン・エキスプレス(American Express、以下「AXP」)の四半期決算が金曜の朝に控えており、金融株は依然として建設的な動きを見せている。
今日は、AXPの四半期決算を受けて、ボリュームを増やしていく取引を見ていくことになる。
今日の取引は、ロング・コール・バタフライ・スプレッドとなる。ロング・コール・バタフライ・スプレッドでポジションを取るとき、私たちが目指すのは、基本的な株式のチャートによる強い動きによって発生するプレミアムを獲得することである。つまり、この取引でロング・コールのコストをオフセットし、取引ポジションを持つことによって発生するリスクの一部を緩和するために、ショート・コール・スプレッドを決算にかけていくのだ。
取引構造:ロング・コール・バタフライ・スプレッド
ロング・コール・バタフライ・スプレッドとは、ロング・コール・スプレッドとショート・コール・スプレッドという2つのスプレッドを合わせたもので、これにより決算発表からの株価急上昇の潜在的なメリットを得ようとしている。この取引のポジションを取るためには、プレミアムを獲得するためにショート・コール・スプレッドを売っていく必要がある。
現在AXPの株価は、抵抗線は340ドル前後でサポート線は300ドル前後という幅がある。これを踏まえ、今回のトレード内容を見てみよう。
- Buy to open 1 AXP 21 Feb 330 calls
- Sell to open 1 AXP 21 Feb 340 calls
- Buy to open 1 AXP 21 Feb 345 calls
執筆時点でのデビットのコストは1.90ドルで、最大利益は最初の2つのストライク(330と340)の間の距離、つまり10ドルからデビットのコスト1.90ドルを引いた8.10ドル(810ドル)になる。ただし、短いコール・スプレッドは5ドルしかないことに注意してほしい。ですので、もし株価が345ドルを超えた場合でも、最初のスプレッドから5ドル、さらにデビットのコストを引いたとしても、150%以上の利益が出ることになる。
最大のリスクは、このデビットのコストだけである。つまり、もし株価が330ドルを超えず、さらには下がってしまったら、デビットのコストを損失とすることになる。
取引の管理
この戦略の結果、取引を終了する方法は次の3つがある。
- バタフライを売却し、現在のボラティリティが支配的である状況で、あなたにとって受け入れ可能な利益率に達した場合。このような取引では、通常、利益率が150%から300%の間のものを探している。
- バタフライを損切りする、私のリスクによって決まる損失基準に達した場合。このような取引では、通常、私の取引規模に応じて約70%までを見ている。
- バタフライを満期の一週間前に売却する(もしすべてがうまくいっていて、満期まで取引を保有しても問題ないと判断した場合)。ただし私は、これをお勧めしません。満期まで取引を保有しても問題ないと判断した場合)。(私がこれまでに何度も取引で損失を出し、利益を上げられなかった経験があるので、この方法をお勧めしません)。
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