EVgo Inc (NASDAQ:EVGO)は、エネルギー省(DOE)から12.5億ドルの融資保証を確保することで、投資家たちに刺激を与えた。
JPモルガン(JPMorgan)のアナリスト、ビル・ピーターソン氏によると、この重要な出来事によってEVgoは5年以内に7500以上の急速充電スタンドを展開し、株式の希釈を避けることが可能になり、このことは同社の成長ストーリーにおいて転換点を迎えるものだ、とのことだ。
最近EVgoをオーバーウェイト(評価相場よりも上昇する可能性が高い)に格上げしたピーターソン氏は、この融資の締結を「投資家に贈るはやくものクリスマスプレゼント」と呼んだ。融資はプロジェクトのコストの80%をカバーし、投資家が懸念する政権移行に伴うリスクにもかかわらず、EVgoは追加の資本調達を行わずに済む。
収益、EBITDAはさらなる成長を見込む
DOEからの融資により、EVgoの財務見通しには電撃が走るだろう。融資を受けることで、EVgoの見込み収益は最大11億ドル、EBITDAは4億2500万ドルまで、またネットワークの利用率も26%までブーストされることになる。
ピーターソン氏はさらに、今回の見通しには「2026年までに30%までの増加が見込まれる必要な投資のアップサイド」が含まれていないことにも言及している。これにより、同じ融資を受けて1600の新しい充電スタンドを追加することができるのだ。30C法の税額控除や、連邦政府の様々なインセンティブ措置もさらなる成長を後押ししている。
JPモルガンは、EVgoの持ち株者・オペレーターモデルを同社のエースと見なしており、これによって同社は、運用レバレッジを活用しながら、公共の急速充電市場で市場シェアを獲得することができるとしている。また、利益を先送りにしているライバル企業と違い、EVgoは低コスト資本のサポートを受けながら持続的な成長を実現させることができるとしている。
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好材料によって好調が続く
EVgoが今後どのように実行されるかは重要だが、ピーターソン氏はこの融資を受ける準備はできていると述べた。市場での好材料には、稼働のマイルストーンおよび急速充電スタンドの展開の加速が含まれると予想される。
また、ピーターソン氏は、EVgoがセクターの先行きに伴う市場のリスクとの関係について、「ショートカバリング(空売りポジションを解消すること)が、株価の強気リアクションを加速させる可能性がある」とも指摘している。
26-28年のEBITDA見通しに10-20%のアップサイド
ピーターソン氏によれば、EVgoの見込み収益とEBITDAの見通しについては、2026年から2028年の期間において「10〜20%のアップサイド」がもたらされるだろう。
DOEからの融資によって、EVgoは成長と収益のスケジュールを加速させることができた。JPモルガンはEVgoについてオーバーウェイトのレイティングを維持し、この会社を「クリーンテックの中で最も魅力的な銘柄」と評価した。
投資家にとって、この融資はEVgoの急速充電市場での覇権を握るための地図となるだろう。
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写真提供:EVgo, Inc.