Coca-Cola Co(NYSE:KO)は爽快な飲料で知られていますが、同社の株価動向は陰気であるといえるでしょう。同社の株価は、50日移動平均線が200日移動平均線を下回るデスクロス(死の十字)が確認され、大きくベアリッシュな見通しを補強しています。
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KO株はベアリッシュゾーンに
KO株の現在の株価は62.20ドルで、主要な移動平均線の下で取引されており、その結果ベアリッシュな勢いが強まっています:
- 8日移動平均線:62.88ドル
- 20日移動平均線:63.21ドル
- 50日移動平均線:64.84ドル
- 200日移動平均線:64.95ドル
このような動きにより、株価は強くベアリッシュ(売り優勢)なゾーンに位置づけられ、それぞれのレベルがベアリッシュ(売り信号)を示しています。このため、KO株は主要な平均線のすべてをトレンドとして追い越してしまっています。
売り圧力が明らかであり、KO株はさらなる下落リスクにさらされています。過去1年間で株価は8.40%上昇していますが、直近のトレンドは酸性であり、ここ5営業日で1.72%下落しています。
コカ・コーラのM&A動向:Billson’s Beverages社の買収
チャートからは悪材料が伝えられているものの、コカ・コーラは自社のポートフォリオを甘くするための動きをしています。同社はオーストラリアのBillson’s Beverages社のレディ・トゥ・ドリンク(RTD)スピリッツ事業を買収する契約を締結しました。これにより、コカ・コーラは同社のラインナップにボッカガンガとグレープバーストのブランドを追加することになります。
コカ・コーラのASEANと南太平洋担当マーケティングVPのマティアス・ブルーメ氏は、この買収の戦略的重要性を強調しています。「この買収により、当社はオーストラリアで動的で成長しているアルコール系RTD製品カテゴリーで拡大し、すべてのニーズに対応するというビジョンに一致しています」
この取引がオーストラリアでのコカ・コーラのブランドを活性化するかもしれませんが、トレーダーの焦点が近い将来の技術的な課題に置かれたまま、現在の株価のベアリッシュな勢いに対してはほとんど効果が無いものとなりました。
投資家の見通し
現時点では、コカ・コーラがオーストラリアでの買収動向で炭酸の泡を立てていることは、株価が直近のベアリッシュなトレンドとは裏腹に、テクニカルな課題に対するトレーダーの焦点を変えてしまったといえます。
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