全体の市場センチメントが急速に悪化し、水曜日には「恐怖」のゾーンに入ったという指標がCNNのマネー・フィアー&グリード指数から公表された。
ダウ工業株30種平均が10回連続で下げ、その間に1,100以上も下落した水曜日の米国株式市場は下落した。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、12月のFRB理事会の後に開いた記者会見で鷹派の態度を取った。FRBは4.25%から4.5%のレンジに0.25%の金利引き下げを行ったが、これは市場予想通りだった。ただし、今回のFRBの経済予想は、2025年には最大で2回の利上げが見込まれているだけである。これは9月にFRBが発表した予想(4回)と、会合前に市場が見込んでいた利下げの3回よりも少ない数字だ。
経済データの面では、第3四半期において、米国の実質国際収支は2750億ドルの修正後の差額から3109億ドルの赤字に変化した。市場予想の2840億ドルの赤字より大きな数字だ。米国の住宅着工件数は、10月の1312万戸から11月の1289万戸に減少し、1.8%のダウンとなった。
米国の総合食品大手ジェネラル・ミルズ(General Mills, Inc)(NYSE:GIS) の株は、2四半期決算の発表に続き、水曜日に3%近い下落を見せた。同社の2四半期の業績は予想を上回るものだった。また、ウォージントン・エンタープライズ(Worthington Enterprises, Inc) (NYSE:WOR) の株は、水曜日の取引で10%前後上昇し、同社が2四半期において予想を上回る業績を発表した。
S&P 500の全セクターが水曜日には下方に推移し、ディスクレショナリー消費、不動産、通信サービスの株が最も大きな損失を記録した。
水曜日、ダウは1,123ポイント近く下落し、42,326.87ポイントで終了した。S&P 500は5,872.16ポイントで2.95%下落し、水曜日のセッション中にはナスダック総合が19,392.69ドルで3.56%下落した。
水曜日、投資家は本日アクセンチュア(Accenture Plc.)(NYSE:ACN)、ナイキ(Nike Inc.)(NYSE:NKE)、および FedEx(FedEx Corp.)(NYSE:FDX) の決算発表を待っている。
CNNのビジネスフィアー&グリード指数とは
水曜日の時点でフィアー&グリード指数は33.9という数字を示し、前回の50.7から「恐怖」のゾーンに移行した。
フィアー&グリード指数は、現在の市場のセンチメントを測定する指標である。この指標は、恐怖が高まると株価に圧力がかかり、一方で貪欲が高まると逆の効果があるという前提に基づいている。この指標は7つの均等に重みを置いた指標に基づいて算出される。その範囲は0から100までで、0は最大の恐怖を示し、100は最大の貪欲を示す。