投資家がまたも物価の上昇を警戒
木曜日の午前8時30分(米東部時間)には、1月の生産者物価指数(PPI)報告書が発表される。これにより、生産レベルでのインフレ圧力が明らかになる。
1月のPPIへの期待
経済学者は、ヘッドライン指数の生産者インフレ率がわずかに抑制され、前年比3.3%から3.2%に低下すると予想している。月次ベースでは、PPIの上昇率は0.3%になる見込みで、12月の0.2%上昇から加速する。
食品とエネルギーを除くと、前年比のコアPPIは3.5%から3.3%に引き下がると見込まれている。ただし、月次ベースでは、コアPPIは0.3%上昇する見通しで、12月の変動なしの読み上げから反発する形となる。
年間の数字がベース効果の影響を受けると見込まれるが、月次の加速が示唆するのは、投資家が無視できないインフレ圧力の持続である。
Fed議長のインフレ指標に対する見解
水曜日、連邦準備制度(FRB)のパウエル議長は金融サービス委員会の公聴会で、消費者物価指数(CPI)が「予測を上回る結果を出した」と述べ、金融政策の利上げには慎重な姿勢を示した。
パウエル議長は「FRBは金利を急いで引き下げるつもりはありません。待つという贅沢があります」と語った。
利下げを正当化するインフレ率について問われた際に、パウエル議長は、FRBが最も重要視しているのは個人消費支出指数(PCE)のインフレ率だと再確認した。PCEをインフレの動向をより正確に示す指標と考えているからだ。
パウエル議長は、「明日は生産者物価指数が出ます… 実際のところ、PCEの読み取りが明らかになるのは明日の後半になります」と述べ、PPIの発表が重要であることを強調した。
なお、PPIの重要性は、FRBが金利を決定する際の主要指標であるPCEインフレ率に対する影響にある。
物価の上昇率が予想以上に高い数字となった場合、すでに高止まりしているCPIとの両方がさらに物価を押し上げると、FRBは長期間にわたり金利を安定させるとの方針を強化することになるだろう。
水曜日、SPDR S&P 500 ETFトラスト(NYSE:SPY)によって追跡されたS&P 500は、利下げについての不確実性の中で0.3%下落し、終値を記録した。同様に、ダウ工業株30種平均を反映した株式、すなわちSPDRダウ・ジョーンズ工業平均ETFトラスト(NYSE:DIA)もわずかな下落を見せた。