(編集者注:見出しと記事はMRVLのプレマーケットでの株価の動きを含むように更新された)
ソフトバンクグループ株式会社(OTC:SFTBY)は今年初め、米国の半導体メーカーであるMarvell Technology Inc.(NASDAQ:MRVL) の買収の可能性を検討し、英国の半導体設計会社であるArm Holdings(NASDAQ:ARM)との統合を考えたようだ。
木曜日のプレマーケットでマーベルの株価は9.8%上昇し、102ドルとなった。
AIブームにおけるハードウェアの賭け
孫正義は、人工知能ブームの恩恵を受けることができるソフトバンクのハードウェアの賭けを強化するために数年前から断続的にマーベルを買収の可能性として研究しており、ブルームバーグが報道した。
ソフトバンクは数ヶ月前にマーベルに接近したが、両者は条件面で合意に至らなかった、と報道は事情に詳しい関係者の話として伝えた。
ソフトバンク、マーベル、アームはいずれもBenzingaのコメント要請にすぐには応答しなかった。
ソフトバンクは、様々な技術分野への投資や買収を通じて、AI関連事業の強化を図っている。Arm以外にも、ChatGPTの所有企業であるOpenAIへの出資比率は高く、先月は54億ドルの取引でスイスのエンジニアリング企業ABB(OTC:ABBNY)のロボット部門を買収した。
今年1月には、OpenAIやOracle Corp.(NYSE:ORCL)とともに、米国でデータセンターを建設するための5,000億ドルのプロジェクト「Stargate」を発表した。
マーベルは競合他社とどう比較されるか
もしソフトバンクがカリフォルニア州サンタクララに本拠を置くマーベルと取引を進めれば、半導体業界史上最大の取引となるだろう。業界で最後の大きな取引は、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(NASDAQ:AMD)が2022年にザイリンクスを買収したもので、株式のみの譲渡で約500億ドルの評価額だった。
今年これまでの間に、マーベルの株価は約18%下落し、時価総額は約800億ドルとなっている。これは、同じく半導体業界の競合であるエヌビディア (NASDAQ:NVDA)、ブロードコム (NASDAQ:AVGO)、Arm、インテル (NASDAQ:INTC)、AMDがいずれも今年株価を上げていることとは対照的である。
この株価の下落は、Amazon Web ServicesやMicrosoftを顧客に持つマーベルが、売上高予想が市場の期待を下回ったことにより、過去20年以上で最悪の株価下落を記録した後に起きたものだ。
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ソフトバンクは2016年、時価総額1,690億ドル超、AppleやSamsungなど有名企業を顧客に持つケンブリッジを拠点とするアームを320億ドルで買収した。4年後にNvidiaがソフトバンクからArmを買収しようとし、400億ドルを提示したが、規制当局の障壁により合意に至らなかった。
ハイテク企業の評価に対する不安
マーベルの買収の可能性は、今年の投資家が技術株の評価が過去最高となった「AIバブル」への警戒感が高まっている状況で浮上しており、これを受けてアジアの主要株価指数が水曜日に売られた。この動きは、火曜日の米国での株価急落の後に起こったものである。
ソフトバンクの株価は水曜日に10%下落したが、これは孫の純資産を数十億ドル単位で消し飛ばした。
しかし、米国株はこの不安感が和らぎ、強力な収益報告と予想を上回る経済データを背景に水曜日に反発した。アジアの株式も木曜日にリバウンドし、日本のベンチマークである日経225指数は最新のチェック時点で1.33%上昇した。
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