これまでにないほどの印象的な収益四半期を報告したにもかかわらず、NVIDIA(NASDAQ:NVDA)は今月3年以上ぶりとなる最悪の月間パフォーマンスで11月を終えそうだ。このことにより、チップメーカーのAIによる株価上昇が行き詰まっているのではないかという新たな疑問が浮上している。
• NVDAは売り圧力に遭っている。 詳しい情報はこちら。
11月25日までの時点で、NVIDIA株は月間で14%下落しており、2022年9月以来となるマイナスの月間リターンを記録している。
この株価下落は過去の同社の動向とは対照的である。11月は伝統的にNVIDIAにとって最も強い月の1つであり、平均リターンは10.55%、勝率は77%だった。
特に、株価は1999年以降11月に2桁のマイナスを記録したのはわずか4回だけだった。
NVIDIA株は過去3年で1,300%以上のリターンを記録し、ジェネレーティブAI革命の顔としての地位を揺るぎないものとした。
今回の株価下落により投資家の間で議論が巻き起こっている。これは単なる調整なのか、それともAI関連銘柄の売り戻しの始まりなのか?
大ヒット決算にもかかわらず下落を招いたものは?
今月初め、NVIDIAは記録的な第3四半期の決算を発表した。売上高は570億ドルにまで急騰し、ウォール街の予想を楽々と上回った。
同社は見通しも引き上げ、AIチップ市場における支配的地位を強化している。
しかし、市場はこれを祝福しなかった。代わりにNVIDIAの株価は下落し始めた。これは当初、AI関連株があまりにも遠くまで、あまりにも速く上昇し過ぎたのではないかという懸念によるものだった。
さらに売り圧力をかけるように、新たな競争上の脅威も浮上している。
今週の報告によると、Alphabet(NASDAQ:GOOGL)(NASDAQ:GOOG)は、カスタムのテンソルプロセッシングユニット(TPU)をMeta Platforms(NASDAQ:META)や他のハイパースケーラーにリースすることで交渉を進めている。これにより、大規模な顧客を自社の支配的なGPUエコシステムから引き離し、NVIDIAの現在のAIチップ収益の10%を獲得しようという試みである。
12月は状況を変えられるか?
歴史的に、12月はNVIDIAにとってややプラスの月であり、1999年以降平均リターンは3.2%、勝率は62%だった。
しかし、過去数年を詳しく見ると、より厄介なパターンが見えてくる。
過去10年で、12月はNVIDIAにとって平均的に最もパフォーマンスの悪い月であり、平均で1.69%の損失を出し、過去10年でわずか4回しかプラスの月がなかった。
さらに驚くべきことに、NVIDIAは過去5年間のうち4回で12月の月末に赤字で終わっている。
11月の大幅な株価下落の過去の事例を振り返ってみても、はっきりした答えは得られない。2000年にNVIDIAが11月に34.8%下落した後、12月にさらに19.1%下落したという事実がある。
2007年と2008年には、それぞれNVIDIAの株価は11月に2桁のマイナスを記録した後、7.86%と8%のリバウンドを見せていた。
しかし、2018年には11月の株価下落に続いてさらに18.3%の下落があった。
| 年 | 11月(%) | 12月(%) |
|---|---|---|
| 1999 | 56.50 | 35.56 |
| 2000 | -34.83 | -19.10 |
| 2001 | 27.48 | 22.44 |
| 2002 | 43.95 | -32.81 |
| 2003 | 20.08 | 9.28 |
| 2004 | 32.20 | 23.16 |
| 2005 | 7.75 | 1.13 |
| 2006 | 6.08 | 0.05 |
| 2007 | -10.85 | 7.86 |
| 2008 | -14.73 | 8.03 |
| 2009 | 9.20 | 43.03 |
| 2010 | 13.21 | 13.16 |
| 2011 | 5.61 | -11.32 |
| 2012 | -0.04 | 2.42 |
| 2013 | 2.71 | 2.69 |
| 2014 | 7.32 | -4.39 |
| 2015 | 11.81 | 3.91 |
| 2016 | 29.57 | 15.77 |
| 2017 | -2.95 | -3.59 |
| 2018 | -22.48 | -18.31 |
| 2019 | 7.82 | 8.56 |
| 2020 | 6.92 | -2.59 |
| 2021 | 27.81 | -9.99 |
| 2022 | 25.38 | -13.64 |
| 2023 | 14.69 | 5.88 |
| 2024 | 4.14 | -2.86 |
| 平均 | 10.55% | 3.24% |
| %プラス | 77% | 62% |
結論
強い収益にもかかわらずNVIDIA株が11月に振るわなかったのは、投資家のセンチメントが変化していることを浮き彫りにしている。これは、評価額と競争上のリスクにより一層焦点が当てられていることを意味する。
12月は歴史的にプラス・マイナス両方の結果が観測されているが、今後数週間は今回の株価下落が長期的な傾向の中の一時的なものなのか、それともAI関連銘柄の勢い低下の兆候なのかというより明確な見解を得られるかもしれない。
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写真:Shutterstock経由のJRdes

